牝馬は格より調子・・・ではなかった ~ヴィクトリアM

ヴィクトリアマイルは、G1で4度の2着と悔しい思いをしてきたヴィルシーナが、ついにG1 5戦目にして念願のG1ホースとなりました。関係者の皆さん、おめでとうございます。

メンバーを見れば、ヴィルシーナのG1で連対4回という実績は、G1連対3回のホエールキャプチャを除けばかなりのものであり、しかもそのホエールキャプチャが絶不調であるので、圧倒的な1番人気となってもおかしくない状況でした。しかし、休み明けの産経大阪杯で、牡馬相手ではあるものの6着という微妙な着順に破れたこともあり、1番人気とはいえ3.1倍という、信頼感今ひとつという評価になってしまいました。
たしかに昨年のクイーンC以来、1年3ヶ月も勝ち星から見放されているので、不安に思うのも仕方ないでしょう。

片や昨年の覇者のホエールキャプチャは、昨年勝ってから5戦連続2桁着順と沈んだままで、大方の見方としては、もう終わったのではないかという評価が定着していたと思います。
実績を見れば圧倒的な2頭であるにもかかわらず、その組み合わせで馬連8,030円もついたのは、それだけ2頭の調子に疑問を持った人が多かった証拠でしょう。

競馬の格言のひとつに、「牝馬は格より調子」というのがあります。これは、牝馬戦の場合は、しばしば格上の馬が上り調子の格下馬にあっさり負けることが多いことから言われるのですが、このヴィクトリアMに限っては、どうもこの格言があてはまらないようです。
過去の成績を見ると、3歳クラシックで上位に入った馬が圧倒的に強いことがわかりますし、またウオッカ、アパパネ、昨年のホエールキャプチャは、前走で連対を外しながら、ヴィクトリアMでは優勝しています。
今年のヴィルシーナ、ホエールキャプチャも、ともに前走で掲示板を外しながらも、きっちりと巻き返しました。
特にホエールキャプチャは、まったく復活の兆しも見えないようなレースぶりを続けていたので、今回の復活は本当に驚きました。

レースは、当然毎年出るメンバーも、またそれぞれの状況も違うのですが、毎年見続けていくと特有の傾向が出てくるのが興味深いところです。来年もこういう傾向が引き継がれていくのか、忘れないように注意して見続けていきたいと思います。

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